一風変わった招き猫。
見る者をほっと和ます不思議な魅力!

柳沢達雄さんが作った招き猫

長野市西長野町の会社員・
柳沢達雄さんが作った招き猫

柳沢さんの招き猫

にこやかな表情を見せる
柳沢さんの招き猫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

商店などでよく見かける縁起物の「招き猫」。商売繁盛を願う店では入り口に盛り塩をしたり、タヌキの置物を置いたり、店内には派手な熊手を飾ったりとあの手この手で福を招く努力をする。客の方もそんな縁起物を目にすると、なんだかこちらまでハッピーになれそうな気がして悪い気はしない。

招き猫には右手を挙げて金運をもたらす猫と、左手を挙げて客を呼ぶ猫がある。店舗ではそれぞれの願いに合わせて、お気に入りの猫を飾ることになる。

数ある招き猫だが、長野市西長野町の会社員・柳沢達雄さんの作るものは、かなり風変りだ。

高さ20センチほどの猫は形こそ普通だが、そこに描かれた表情がニャンとも笑える。歌舞伎役者のように目を見開いたものもあれば、目尻を下げたユルイ顔をした猫ちゃんもいる。中には高揚気味に真っ赤な顔をしたものまである。

しかし、最も変わっているのはおなかの部分に昔話の世界が描かれていることだ。抱えている千両箱の部分には、その招き猫のテーマである桃太郎や鬼の絵が描かれている。かちかち山、うさぎとかめなどもある。

柳沢さんの招き猫の原型になっているのは、全国的にも有名な中野の土人形。その表面を絵が描きやすいように石膏などで修正し、彼の頭の中にある大好きだという昔話の世界を、アクリル絵の具で自由な画風で描いていく。

一つの作品を仕上げるまでに1か月ほどの時間を要するが、「そこに夢のある、のびやかな物語をどう描いていくか、それを考えるのが幸せ」だとか。細かなことにとらわれず、思うがままの形を描く自分流が特徴。

「昔話はふつう、昔々…という言葉で始まりますが、あれは長い長い時間を包むということ。風呂敷に代表される、この包むという習慣こそが日本人ならではの文化なんです。私は自分の作る招き猫に、失いたくない日本の文化を包んでいきたい」。それが柳沢さんの数少ないこだわりだ。

一見すると子供の絵のような粗削りなタッチだが、その自由奔放な絵柄が元気をくれる。商売繁盛、財宝に御利益があるとされる招き猫だが、いま私たちが忘れかけている「日本の元気」まで包み込まれているように感じられる。

ニャンとも笑える表情を見せる柳沢達雄さんの招き猫

ニャンとも笑える表情を見せる
柳沢達雄さんの招き猫

柳沢達雄さん
☎026・232・5896