●喫茶 山と渓谷 –
信州ならではの穏やかな空気流れる店。
「勘助蕎麦」の旨さにもハマってしまう!

喫茶山と渓谷町の中から、本格的な喫茶店の姿がどんどん少なくなっている。

かつては、ジャズや映画音楽などのいい音楽を耳に、薫り高いコーヒーを味わいながら心地いい時間を過ごせた喫茶店という名の「楽園」。文庫本片手にコーヒー一杯で長い時間ねばっても、マスターは嫌な顔ひとつせずに受け入れてくれた。常連になれば、小銭しかない身で店に飛び込んでも、頼んでもいないのに、黙ってトーストを出してくれたりした。

喫茶店には、人それぞれの小さな物語がある…。

その町の中の喫茶店は、大手コーヒーチェーン店進出の影響もあって、このところ苦境に立たされている。

喫茶山と渓谷しかし、そんな中、いかにも信州らしい喫茶店が長野市北石堂町にちゃんとある。それが喫茶レストラン「山と渓谷」。まず目に付くのは、山好きならすぐに気付く店名。本格的な山岳ガイドブックや山の本を数多く出版している有名な出版社と同じだ。しかもロゴまで全く一緒。

「若気の至りだったんでしょうね。昭和55年に電話一本で東京の本社に乗り込んで、当時の川崎吉光社長に直接お会いした。そこで社名を私の店の名前として使わせていただけるように直談判したんです。そしたら、なんと無償で承諾してくれた。今ならあり得ないことですよね。ワハハハ」と笑うオーナーの青沼壽一さん。りんごを持って信州からやって来た青年の無鉄砲さが気に入られたのだろう。

当人は当時、さほどの山好きではなかったらしいが、その後はイワナ釣りにハマり、鬼無里や小谷、秋山郷などの渓流を踏破している。

喫茶山と渓谷この店の前身は昭和19年、先代が開業した「はとや」という食堂だった。その後同33年頃、亡くなった父の跡を継いだ壽一さんが「鳩屋」と名を変え蕎麦屋に転身。自らの手で打つ蕎麦の旨さは当時から評判だった。そして、昭和54年6月から喫茶店「山と渓谷」がスタートした。

おしゃれな感じのらせん階段を上り店内に入ると、広々とした空間にゆったりとした空気が溢れている。ぷーんと漂うコーヒーのアロマ…。

しかし、それ以上に評判なのが、主人自らが8対2の割合で打つ手打ちそばの飛びぬけたおいしさなのだ。そこには、蕎麦屋時代からの経験が生きている。

喫茶山と渓谷注文を受けてから揚げるナス、キノコ、山菜の天ぷらが旨い天ざる(950円)も人気だが、おすすめは「勘助蕎麦」(850円)。冷たい蕎麦の上にとろろ、大根おろし、きのこが乗り、鰹節と利尻昆布で丹念に仕上げたタレとのバランスが絶妙だ。こだわりのそば粉で打った蕎麦の味わいも上々。茹でた後に冷た~い氷でキュッとしめるのが青沼流。のど越しのいい旨みはそこに秘密が隠されている。

蕎麦は大量に作らない。用意したものがなくなれば終了となる。そんなところも、常連客に愛される理由だ。

勘助は、もちろん武田信玄の参謀で築城の名手でもあった山本勘助から名付けたものだ。

仲間と出かけても、一人で出かけても心落ち着き、癒される店。そこには、かつての喫茶店の気持ちのいい空気が宿っている。

喫茶 山と渓谷
◆所在地 長野県長野市北石堂町1403青沼ビル2F
◆営業時間 9:30~19:00
◆定休日 不定
◆問い合わせ ☎026-228-8939

長野県長野市南長野北石堂町1403

コメント

  • 東京在住です。
    2013.09.14の14:00頃に昼食をとりにお邪魔しました。
    天ざるはまあ良かったのですが、アフターのコーヒーは薄すぎてまずくて飲めたものじゃなかったです。
    淹れなおしさせたかったくらいですが、ぐっと我慢しました。
    それとも、蕎麦の後はこのくらいにすべし、という店主のこだわりでしょうか?
    だとしたら、気配りを酌めず申し訳ないです。
    この記事を読んで思いましたが、喫茶店ではなくて蕎麦屋を名乗ったらいかがでしょうか?
    今のままでは、大いに看板に偽りありですね。

    2013年9月26日 7:54 AM | 菅野由香子

  • ↑の人、わざわざ批判をか書かなくてもいいのに。そういうのは某ログサイトか自分のブログでやった方がいい。

    私も東京からの出張時にこのお店に行きましたがお蕎麦も天ぷらも美味しかったです。
    レトロな喫茶店で頂くお蕎麦と天ぷらとコーヒーというのがおもしろいですね。

    2015年5月19日 2:32 PM | むぎちゃ

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