過去と未来に思いを込めて縫う、軽やかで優しい革製品
レザーデザイナー 戸崎公恵 さん

戸崎さん.1.メイン名刺入れを失くしてしまい買いに行ったが、デパートに気にいったものがない。ビジネスマンとして使いやすく、しかも女性らしさのある名刺入れをさがした。それでも気に入ったものが見当たらない。いったいどんな名刺入れが正解なのだろうか。ごつい物でもなく可愛いらしすぎる女物ではなく、大人の女に相応した名刺入れを探していた時に、レザーデザイナー戸崎公恵さん(長野市在住)の作る名刺入れを見つけた。その他にも色とりどりの革製品、バッグ、ポーチ、アクセサリーボックス、ペンケース、手帳カバー…。形、皮の色と糸の組み合わせが新鮮な革製品ばかりだ。

戸崎さん.2.名刺入れ戸崎さんは、『動物の肉体を守ってきた皮に自分の手を加えそれがお客様の手に渡り使われていく、これは命が復活し循環していくことです。手縫いをしていて指先が痛くなる時は、動物が棘や岩で傷つきながら野山を駆巡る姿を思い浮かべます。皮には傷や血管痕があり、そこに生きていた命を感じながら縫い進めます。』と語る。これを聞いて、戸崎さんの革製品がなぜ軽やかで明るいのかが、わかったように思った。いままであった動物の命と、今の戸崎さんの手仕事と、これから使う人との時間が続いているからではないか。

戸崎さんがレザーデザイナーになったきっかけは、自分の欲しい革製品を作り、それを見た友人の目に留まり製作を依頼された事が始まりで、驚く事に全くの独学だという。

戸崎さん.3.バッグどのようにデザインするのかと聞くと『初期の頃は皮を見て触り自分の欲しい形と使い勝手をデザインしてきました。最近はお客様の要求に限りなく近づくようにデザインしています。受注製品を作るようになって、お客様の要望をお聞きするのが、一番の楽しみです。一人ひとりすべて違ったものを求めていて、私には無理かな?と思うこともしばしばあります。それでも、出来るだけ要望に添えるように試作したり失敗したり試行錯誤を繰り返して形にしています。それを喜んでもらえた時が最高に幸せで、次への製作意欲を駆り立てます。』と答えられた。そして『こだわりは、皮と皮・糸と皮の色の組み合わせで、使い手を意識し、同系色だったり反対色だったり臨機応変です。直感で決めて縫っても、ピンとこなければ全て縫い終えてもほどいて縫い直すこともあります。糸はありったけの色の糸を集めて、沢山の中から皮をより引き立ててくれる糸を選びます。選んだ糸にできるだけたっぷりのロウを引いて、一針一針に心を込めて、すべて手縫いで仕上げます。』戸崎さんの作品の美しさに納得した。

戸崎さん.4.アクセサリーボックス今年はどんな作品を考えているのかと伺うと、イチオシはエナメルで、エナメルといっても一言では片づけられないほど、硬いのや柔らかいの、しわ加工されたものと様々です。普段使いのトートバッグを製作中ということなので楽しみにしています。

戸崎公恵さんのデザインした革製品は、長野市中央道りセントラルスクゥエア前にある雑貨店cublue(キュブルー)にて発売中。取材:和田幸子

cublue(キュブルー)
◆所在地 〒380‐0845 長野市西後町まちなみ1583
◆問い合わせ 026-217-2835

戸崎さん.5.ブックカバー戸崎さんはレザーデザイナーとは別の顔もあり、現在、長野点字研究会代表で、メンバーと共に長野市報の点訳、長野市立長野高等学校で福祉授業の非常勤講師をしている。また、信州発の産直マガジン『たぁくらたぁ』(年4回刊行、500円)の編集委員で取材記事や映画のコラムを掲載している。

コメント

  • 戸崎さんとは本当に長い付き合い。ご紹介いただいたcublueを立ち上げるときにも、悩んでいる私に、力強く背中を押していただきました。ライターの和田さんの文面は、等身大の戸崎さんが素敵に書かれています。是非たくさんの方に戸崎さんの作品を見て、触っていただきたい。
    今回ぐるながさんに載せてもらって、更に戸崎さんのファンが増えますように・・・

    2014年4月15日 1:45 PM | cublue

  • 私も戸崎さんに作ってもらったペンケースを愛用しています。
    わがまま言いたい放題のリクエストだったのに、出来上がってきたそれは、自分が欲しかった色・形・大きさなのはもちろんのこと、自分では伝えきれなかった細部に戸崎さんの感性がプラスされていて、初めて手にした時の感動が蘇ってきました。
    ありがとうございました!

    2014年4月15日 7:53 PM | もとよし

  • 戸崎さんとの出逢いは20数年前の子供の幼児教室でしたが、ひょんな事から点字を習う事となりそして、ポツポツと穴あけをする共通点?から革工芸を習う事になりなりました。個性を尊重して褒めてくださるから嬉しいですよ。
    戸崎さんには中心に揺るぎない幹があってそこから色々な枝が出ているような気がします。だから枝が多様でも安定感あります。私がぶら下がっても大丈夫!
    皆さんも安心してぶら下がってみてください。

    2014年4月15日 11:09 PM | kiyomi

  • 戸崎さんのレザー作品、、本当に引き込まれるような魅力があります!!私が一番好きだったのは、バラの花の型押しの、少しグレー味を帯びた水色のレザー作品。すでに売約済みで残念だったのですが、、、(涙)、、、
    全ての作品が一点ものですので、出会いのタイミングを逃さずに、、、
    cublueさんもとても素敵なお店ですし、皆さん、ぜひ足を運んでご覧になって下さいね!!

    2014年4月16日 7:45 AM | のらり

  • 私は、戸崎さんの作ってくれたスマートフォンのケースを使っています。それまで、携帯を落として傷つけたり、壊すことがあったのですが、ケースを使いようになってからはそのようなことなくなりました。
    革のケースは、プラスチックやメタルと違って暖かみがあります。

    2014年4月16日 7:58 AM | akira yuba

  • ピンナップ若いですね、。作品の色合いがいいです。

    2014年4月27日 9:31 PM | 山内 優

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